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1 はじめに
こんにちは。BEANSの戦闘員ナニガシソレガシです。
19弾環境も一区切りつき、多くのデッキが鎬を削りあいました。最終top100に入ったデッキ数で、各デッキの相性や立ち位置など、明暗もはっきりしてきたように思います。
それでは見ていきましょう。
2 デッキリスト
①【青単リキッド・ピープル】
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第十九弾環境を制したのはこの《超閃機 ジャバジャック》率いる【青単リキッド・ピープル】でした。《お目覚めメイ様》の先攻1ターン目設置に対する後攻1ターン目の《アクア・ガード》という1マナ間でのメタが回り、さらにビッグマナ環境における《封魔ゴーゴンシャック》の刺さり、そして《ヘブンズ・ゲート》《ウェディング・ゲート》に対する《クリスタル・スーパーパラディン》などの回答を持っています。
ですが何より特筆すべきは《超閃機 ジャバジャック》によるリソース確保でしょう。3、4ターン目に《超閃機 ジャバジャック》が着地すれば《アクア・エリート》を絡めた次の攻め手が幾重にも手に入るため、相手に対し常に受け手に回らせることができ、また《超閃機 ジャバジャック》自身が条件付きアンタッチャブルのフィニッシャーであることも対処の難しさを引き上げています。
ビートデッキが、二種の‘門’が存在する環境下でトップになったことはさすがに驚きです。攻めながらリソース確保といえば《ダイヤモンド・ブリザード》《ダイヤモンド・カスケード》が頭に浮かびますが、前者はそれ自身がフィニッシャーには成り得ず、後者はあくまである程度マナが回る前提で機能するカードです。それらの役目を一手に担うこのカードはやや時代の先取りだったのかもしれません。
②【白緑アガサ天門】
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【青単リキッド・ピープル】と並ぶのはこの《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》率いる【白緑アガサ天門】です。本来《クリスティ・ゲート》から出すデザインをされたこのカードはデュエプレにおいてはブロッカーを獲得し、堂々と天使の門である《ヘブンズ・ゲート》から登場します。ウィズダムに謝れ。
というわけで本来は9マナ相当の性能を持つカードがマナ加速込みで4ターン目に出てくるのですから強いです。《超次元マザー・ホール》は《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》を出せるカードで、かつ超次元展開も行う(《ヘブンズ・ゲート》と異なり手札が無くても機能する)ので非常に相性がいいです。《ウェディング・ゲート》からの《偽りの星空 スター・イン・ザ・ラブ》に対して《時空のガガ・シリウス》が全体除去を避けつつ裏返り、《時空のセブ・ランサー》となって相手の防御をすり抜けることもできます。
TCGのデュエマにおいて光のブロッカーは《ヘブンズ・ゲート》込みのマナコストで調整されることがほとんどなため、それらの歴史を無視したこのカードが強いことは必然だったといえるでしょう。
フィニッシャーには《聖隷王ガガ・アルカディアス》のほかに、デーモンコマンド持ちであることを活かして《復活の祈祷師ザビ・ミラ》《ボルメテウス・ブラック・ドラゴン》が採用されることがあるようです。後者を採用する際、色が合わないため《母なる大地》もセットになることがあります。
時折見かける意見として《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》と《奇跡の精霊ミルザム》の出す順番はミルザム→アガサの方が役に立つ場面は多いので気を付けましょう。(ミルザムが処理されたときにアガサ効果で見れる盾の枚数が違うため)
③【刃鬼】
シータメイ様型
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シータ非メイ様型
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白抜き4C型
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19弾環境初頭で猛威を振るった【刃鬼】は最終的には落ち着きを見せました。主な原因はビッグマナの宿命としてビートデッキに対するガードが甘く、【青単リキッド・ピープル】に対して勝ち越しが厳しかったことがひとつ。更に【白緑アガサ天門】の《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》が4ターン目に着地した場合打てる手がほぼないことがひとつ。そして中期ごろに流行り出した【祝門】に対して(当時の刃鬼のみに頼るリストでは)不利であったことなどがあります。なによりミラーの《メイ様》が先攻1ターン目に出したもの勝ちです。
これだけだと弱り目のデッキにみえますが、後期にはしっかり対応する構えを見せてきました。【青単リキッド・ピープル】に対しては《天恵と翔天の声援》《モエル・鬼スナイパー》《ミサイル・バーストG》などの除去カードです。それぞれ初動であったり、呪文メタに引っかからなかったり、多面除去かつ《メイ様》を叩ける可能性があったりと、それぞれの個性があるので使い分けましょう。【白緑アガサ天門】に対してはハンデス、【祝門】に対してはハンデスと《「祝」の頂 ウェディング》で盾を焼き払ったり、《黄金龍 鬼丸「王牙」》で全体除去耐性付与+盤面崩壊を狙ったりと対応できています。その都合上、フィニッシャーが《「祝」の頂 ウェディング》に置き換わるパターンも少なくないようです。
④【祝門】
ドロマー型
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ネクラ型
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中期ごろから俄かに流行りを見せ、環境に大きな影響を与えました。《祝儀の堕天チャーマジュン》という手札補充兼システムクリーチャーを軸として、《ウェディング・ゲート》という強烈なカウンター札を持ちます。当初は青黒の二色型がメジャーだったものの、同型ミラーを見るにつれ《墓守の鐘ベルリン》や《聖隷王ガガ・アルカディアス》の採用に踏み切ったドロマー型がメジャーになりました。後期には《祝儀の堕天チャーマジュン》への依存度が増したネクラ型も増えたようです。
ドロマー型は手札管理がややシビアで、多色をマナに置くタイミングを一つミスするとかなり動きがだぶつきます。またトリガー《ウェディング・ゲート》に頼らざるを得ない場面や、先に動かれて何もさせてもらえない場面が多々あり、そういった意味で後期にはやや勝ちきれない対面を多く見かけるようになりました。
⑤【黒赤MRCロマノフ】
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結局元の形に戻ってきた【黒赤MRCロマノフ】。ビートにはトリガーを踏ませて、他には4ターン《ヴォルグ・サンダー》から《煉獄邪神M・R・C・ロマノフ》を投げて勝ちます。呪文メタはつらいといえばつらいのですが、別に【黒赤MRCロマノフ】からすれば今に始まった問題ではないのでやることは変わりませんでした。今は【青単リキッド・ピープル】がやや多いので《スーパー炎獄スクラッパー》や《モエル・鬼スナイパー》などの増量をしてもいいかもしれません。呪文増量による超探索濁りには注意しましょう。
逆に増えすぎると天敵《サイバー・N・ワールド》も増えるのでこのくらいがいいのかもしれませんね。
⑥【シータディメンジョン】
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【祝門】が流行り出した少し後に復活の兆しを見せたデッキです。《龍圧の覚醒者ヴァーミリオン・ドラヴィタ》による呪文ロック性能は二つの‘門’に対して非常に強力で、それにサブフィニッシャーとして《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》を添えることで爆発力をも手にしました。
ただ現在は苦手な【青単リキッド・ピープル】が増加し、必要パーツの多さから【刃鬼】よりもガードがさらに薄いこのデッキにはやや向かい風かもしれません。《サイバー・N・ワールド》の需要が高まってくるとこのデッキもさらに地位向上が見込めます。
※以下は環境に対する影響が少なかったもののためリストのみ
⑦【リースヘラクレス】
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⑧【5Cコントロール】
(確定・準確定枠のみ)
(40枚に満たないためデッキ編成は不可)
⑨【ターボゼニス】
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⑩【アナカラーザビミラ】
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⑪【ワイルド・ベジーズ】
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⑫【青黒リバイバー】
通常型
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リキッド・ピープル型
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⑬【黒抜き4Cメンチ】
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⑭【白赤速攻】
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⑮【青抜き4Cドラゴン】
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3 あとがき
今回紹介したデッキ以外にも
・【ドリームメイト】
・【赤緑ハンター】
・【ドロマーエイリアン】
・【赤黒ヒューマノイド】
等は存在するようです。
Akiraさんがまとめてくださっている最終top100以内のデッキを見てみるとやはり【青単リキッド・ピープル】が最も多かったようで、次点に【白緑アガサ天門】なようです。しかし実のところ、【白緑アガサ天門】、【ババンディメンジョン】、【刃鬼】は《メイ様》の影響を色濃く受けているのでこの環境は《メイ様》が定義した、と筆者は感じています。ですがアナウンスはなかったため、ひとまず《メイ様》はメタが回っているとして放置するのが運営の方針のようです。不健全なカードなのは明らかなので何かしらは手が入るとみていますがどうでしょうか。
また、現在最上位の【青単リキッド・ピープル】、特に《超閃機 ジャバジャック》は未来のカードが魔改造された姿であり、E2としてはいかがなものか…と思いますが、たぶん筆者の私情です。与えられた環境でプレイヤーは遊ぶしかないのです。
それでも中期には【祝門】からメタの大きな変遷が始まり、【シータディメンジョン】が復権したりとみていて面白かったのは間違いありません。
初の全国オフライン大会、デュエプレ選手権を控えたプレイヤーも多いと思います。ここからまた新しいデッキが発掘されるのか見ものですね。
ご意見、ご感想等ありましたらコメントにお願いします。
それではまた。
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